低遅延MIDI発音環境の構築
TypingGuitarを使った友人からキーを押してから発音までに遅延があるとの指摘を受けた。
確かにその通りで、そしてそれは、主にソフトウェアMIDI音源の発音の遅延によるものだった。
ソフトウェアMIDI音源を使っている以上遅延は仕方がないものと思っていたが、調べてみると、近頃じゃ幾つかのソフトの導入と設定でMIDIの発音の遅延は大きく減らすことができるようだ。
せっかく調べたので、WindowsPCにおいてフリーソフトだけで実現する低遅延MIDI発音環境の構築方法をメモっておく。
※WindowsXP または Windows7 での手順です。
概要
一般的なWindowsPCでは
「TypingGuitar」→「Microsoft GS Wavetable SW Synth」→「MMEドライバ」
という流れでMIDIの発音がされるが、それを
「TypingGuitar」→「MIDI Yoke」→「VSTHost上のVSTi(DSK Guitars Acoustic)」→「ASIOドライバ」
に変更して低遅延を実現する。
手順
1. MIDI Yokeのインストール
MIDI-OXから「MidiYokeSetup.msi」をダウンロード、実行してインストール。
2. ASIO4ALLのインストール
ASIO4ALL - Universal ASIO Driverから「ASIO4ALL_2_10_English.exe」をダウンロード、実行してインストール。
3. VSTHostのインストール
VSTHostから「vsthostx86.zip」をダウンロード、適当なフォルダに展開。
4. VSTHostの設定
「vsthost.exe」を実行し、VSTHostを起動。
メニュー Device→MIDI... でMIDI Parametersダイアログが開く。
MIDI Input DevicesタブのSelect all used devices:のリストにある
「In From MIDI Yoke: 1」をクリックし、選択状態にする。
(間違った項目を選択状態にしてしまった場合はCtrl+クリックで未選択状態にできる。)
OKでダイアログを閉じる。
メニュー Device→Wave... でSelect Wave Devicesダイアログが開く。
Output Port: のコンボボックスで「ASIO: ASIO4ALL v2」を選択。
Buffer Size: のコンボボックスで「1000 samples」を選択。
(後で音を鳴らしてみてノイズがのらなければより小さくする。小さいほど遅延は減る。)
OKでダイアログを閉じる。
「C:\VSTPlugIns」等適当なパスにVSTプラグイン用のフォルダを作る。
メニュー File→Set PlugIn Path...
VST PlugIn Pathsのダイアログで、VSTプラグイン用のフォルダを指定する。
メニュー Window→Master で音量調節用のマスターウィンドウを表示する。
メニュー View→ Keyboard Bar でキーボードバーを表示する。
5. VSTiのインストールと設定
DSK Music - Free Virtual Instruments (VSTi) : DSK Music
の Downloads(VSTi)より、DSK Guitars Acoustic(「DSK_Guitars_Acoustic.zip」)をダウンロード、展開。
「DSK Guitars Acoustic.dll」をVSTプラグイン用のフォルダにコピーする。
VSTHostのメニュー File→Rescan PlugIns でVSTiをスキャンする。
メニュー File→PlugIns→DSK Guitars Acoustic(VSTiのスキャンによって追加されているはず)
メインウィンドウに「DSK Guitars Acoustic.dll」と書かれた小さいウィンドウが現れる。
「DSK Guitars Acoustic.dll」のウィンドウの右辺の小さな青い四角と
「{Out}」のウィンドウの左辺の小さな青い四角とが線で結ばれていることを確認。
結ばれていない場合は、一方の四角からもう一方の四角へドラッグすると結ばれる。間違ったところに結んでしまった場合は「DSK Guitars Acoustic.dll」の小さいウィンドウを×ボタンで閉じて再度行う。
キーボードバーの鍵盤をクリックし、音が鳴ることを確認する。
マスターウィンドウのOutputのつまみや通常のWindowsの音量調節で音量を調節できる。
6. サウンドの設定
WindowsXPの場合、Windowsのコントロールパネルから「サウンドとオーディオデバイス」を起動
「オーディオ」タブの「MIDI音楽の再生」「規定のデバイス」のコンボボックスで「Out To MIDI Yoke: 1」を選択。OKでダイアログを閉じる。
Windows7の場合、おーぷんMIDIぷろじぇくとから「MIDIせれくたー(MIDISelector0.1.zip)」をダウンロード、適当なフォルダに展開。
「MIDISelector.exe」を実行し、メインウィンドウのMIDIマッパー出力先のリストから「Out To MIDI Yoke: 1」を選択状態にし、OKで終了。
VSTHostだの無しで鳴るよう、元に戻したい場合は、この手順で「Out To MIDI Yoke: 1」にしたところを「Microsoft GS Wavetable Synth」に戻せばいい。
以上で終わり。
VST Hostを起動した状態で、TypingGuitarを起動、キーを叩くと低遅延で音が鳴るはず。
音色はVSTiに依存する。今回使用した「DSK Guitars Acoustic」だと、ドラムセットを叩いてもギターの音がなるようだ。
参考:
初心者になるための耳コピMIDI講座
確かにその通りで、そしてそれは、主にソフトウェアMIDI音源の発音の遅延によるものだった。
ソフトウェアMIDI音源を使っている以上遅延は仕方がないものと思っていたが、調べてみると、近頃じゃ幾つかのソフトの導入と設定でMIDIの発音の遅延は大きく減らすことができるようだ。
せっかく調べたので、WindowsPCにおいてフリーソフトだけで実現する低遅延MIDI発音環境の構築方法をメモっておく。
※WindowsXP または Windows7 での手順です。
概要
一般的なWindowsPCでは
「TypingGuitar」→「Microsoft GS Wavetable SW Synth」→「MMEドライバ」
という流れでMIDIの発音がされるが、それを
「TypingGuitar」→「MIDI Yoke」→「VSTHost上のVSTi(DSK Guitars Acoustic)」→「ASIOドライバ」
に変更して低遅延を実現する。
手順
1. MIDI Yokeのインストール
MIDI-OXから「MidiYokeSetup.msi」をダウンロード、実行してインストール。
2. ASIO4ALLのインストール
ASIO4ALL - Universal ASIO Driverから「ASIO4ALL_2_10_English.exe」をダウンロード、実行してインストール。
3. VSTHostのインストール
VSTHostから「vsthostx86.zip」をダウンロード、適当なフォルダに展開。
4. VSTHostの設定
「vsthost.exe」を実行し、VSTHostを起動。
メニュー Device→MIDI... でMIDI Parametersダイアログが開く。
MIDI Input DevicesタブのSelect all used devices:のリストにある
「In From MIDI Yoke: 1」をクリックし、選択状態にする。
(間違った項目を選択状態にしてしまった場合はCtrl+クリックで未選択状態にできる。)
OKでダイアログを閉じる。
メニュー Device→Wave... でSelect Wave Devicesダイアログが開く。
Output Port: のコンボボックスで「ASIO: ASIO4ALL v2」を選択。
Buffer Size: のコンボボックスで「1000 samples」を選択。
(後で音を鳴らしてみてノイズがのらなければより小さくする。小さいほど遅延は減る。)
OKでダイアログを閉じる。
「C:\VSTPlugIns」等適当なパスにVSTプラグイン用のフォルダを作る。
メニュー File→Set PlugIn Path...
VST PlugIn Pathsのダイアログで、VSTプラグイン用のフォルダを指定する。
メニュー Window→Master で音量調節用のマスターウィンドウを表示する。
メニュー View→ Keyboard Bar でキーボードバーを表示する。
5. VSTiのインストールと設定
DSK Music - Free Virtual Instruments (VSTi) : DSK Music
の Downloads(VSTi)より、DSK Guitars Acoustic(「DSK_Guitars_Acoustic.zip」)をダウンロード、展開。
「DSK Guitars Acoustic.dll」をVSTプラグイン用のフォルダにコピーする。
VSTHostのメニュー File→Rescan PlugIns でVSTiをスキャンする。
メニュー File→PlugIns→DSK Guitars Acoustic(VSTiのスキャンによって追加されているはず)
メインウィンドウに「DSK Guitars Acoustic.dll」と書かれた小さいウィンドウが現れる。
「DSK Guitars Acoustic.dll」のウィンドウの右辺の小さな青い四角と
「{Out}」のウィンドウの左辺の小さな青い四角とが線で結ばれていることを確認。
結ばれていない場合は、一方の四角からもう一方の四角へドラッグすると結ばれる。間違ったところに結んでしまった場合は「DSK Guitars Acoustic.dll」の小さいウィンドウを×ボタンで閉じて再度行う。
キーボードバーの鍵盤をクリックし、音が鳴ることを確認する。
マスターウィンドウのOutputのつまみや通常のWindowsの音量調節で音量を調節できる。
6. サウンドの設定
WindowsXPの場合、Windowsのコントロールパネルから「サウンドとオーディオデバイス」を起動
「オーディオ」タブの「MIDI音楽の再生」「規定のデバイス」のコンボボックスで「Out To MIDI Yoke: 1」を選択。OKでダイアログを閉じる。
Windows7の場合、おーぷんMIDIぷろじぇくとから「MIDIせれくたー(MIDISelector0.1.zip)」をダウンロード、適当なフォルダに展開。
「MIDISelector.exe」を実行し、メインウィンドウのMIDIマッパー出力先のリストから「Out To MIDI Yoke: 1」を選択状態にし、OKで終了。
VSTHostだの無しで鳴るよう、元に戻したい場合は、この手順で「Out To MIDI Yoke: 1」にしたところを「Microsoft GS Wavetable Synth」に戻せばいい。
以上で終わり。
VST Hostを起動した状態で、TypingGuitarを起動、キーを叩くと低遅延で音が鳴るはず。
音色はVSTiに依存する。今回使用した「DSK Guitars Acoustic」だと、ドラムセットを叩いてもギターの音がなるようだ。
参考:
初心者になるための耳コピMIDI講座
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